至高の心「菩提心」
世の人々の苦しみを憐んで受け取り、
これを悟りの糧としてしまう至高の心
これを「菩提心」といい、
これを行う人を「菩薩」と呼ぶ
自分の満足、
自分の安全、
自分の達成、
そして自分に苦痛がないこと、
俗人はこれらを動機として行動する
一方菩薩は、
それらの動機の全てが「私」ではなく「あなた」にある
だから菩薩に苦しみはない
苦しみの因たる「自己」を捨ててしまったから
そして喜びは大きい
我執のないところ、
心の本性たる歓喜が否応なしに流れ込むから
この至高の心「菩提心」という言葉を聞くことさえ、
現代では難しい
さらに心を惹かれ、見聞きして学び、
忍耐強い実践を通してその真価を徐々に味わい知ることは、
錆びついた針の穴に糸を通すよりも難しいかもしれない
実際に人々を救済し、
自己の解脱まで完成させてしまうこの至高の心「菩提心」
この永遠なる知恵に私は帰依する
宝石、紙幣、親しい友や家族が与えるものは、
この至高の価値にはるかに及ばない
私たちブッダの子に安楽と豊かさをもたらすのは、
唯一「菩提心」だけなのだ
我執によって生じた苦しみを、
唯一根本から消し去る大いなる治療薬
これを司る諸々の菩薩方に、
私は最高の敬意をもって礼拝する